2014年10月27日月曜日

トンネル内はなぜオレンジ色の照明なのか?




トンネル内では、オレンジ色の照明には低圧ナトリウムランプが使われている。



例えば、自動車を認識する場合、スペクトルが可視領域全体に分布する白色光では影がはっきり見えず不向き。
かと言って、青や緑では波長が短くてこれも不向き。



そもそも可視光線を波長の長い色順に並べると赤橙黄緑青藍紫となり、波長が長いと空気中の塵や排気ガスなどによる散乱を抑えられ遠くまで届く性質がある。



夕日が赤いのはこのためですね。



トンネル内を運転中に遠くが見えてないと危ないですから必然的に暖色系の色が使われています。



それからナトリウム灯は波長589.0 nmと589.6 nmの共鳴線による単色光を発してモノの色合いを同一色に見せてくれるし、オレンジ色は白色に比べモノの輪郭をクッキリ見せる特性もある。



また、蛍光灯や水銀灯などに比べて消費電力が少なく(およそ1/2)、かつ寿命が長いため交換の手間がかからないことも選ばれた理由の1つ。



しかし、最近はトンネルの換気設備も充実し消費電力や色の判別にも優れた白色のLEDに移行しつつある。

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