
▼ピグマリオン効果
ピグマリオン効果とは、1960年代に米国の教育心理学者ロバート・ローゼンタールによって提唱された人に期待をかければ期待された相手もそれに応えようと期待通りの成果を出す傾向があるという心理効果で、別名をローゼンタール効果ともいう。
主に教育心理学で用いられる用語で、教師や親が期待を込めて子供を育てると子供はその期待に応えようと学習意欲などに影響して期待に沿った成長をする傾向にあるというもの。
本来のピグマリオン【Pygmalion】は、ギリシャ神話に登場するキプロス島の王の名前(ピュグマリオン)
ピグマリオン王は自らが彫った象牙の女神像に恋をした。
そして、その想いは女神像を生きた女性に変えて妻に迎えたいところまで高まった。
女神アフロディーテはその願いを聞き入れ女神像に生命を吹き込み、ピグマリオンと結婚させた。
このギリシャ神話に由来するピグマリオン効果。
▼ネズミ迷路実験
ローゼンタールがピグマリオン効果の仮説を立てる元になったネズミ迷路実験。
同じネズミを利口な系統と動きが鈍い系統という体で2グループに分けて学生に迷路実験をさせた。
すると、利口な系統と伝えられていたネズミの方が実験結果が良かった。
利口な系統のネズミを渡された学生たちはネズミを丁寧に扱い、動きが鈍い系統のネズミを渡された学生たちはぞんざいに扱ったという期待度の違いが実験結果に影響した。
▼ゴーレム効果
ちなみに、ゴーレム効果というものもある。
ゴーレム効果とは、ピグマリオン効果とは反対に期待されず否定的にダメだと言われると学習成績が下がったり能力低下が起こること。
ゴーレムはユダヤ教の伝承に登場し呪文によって動く泥人形で、額にemeth(真理)という紙を貼り付けて完成。
作った主人の命令だけを忠実に実行するが、emethの「e」を消してmeth(死んだ)にすれば壊れて活動停止となる。
この寓話に喩えてゴーレム効果という。
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