シマウマが縞々なのは生物学者の間でも長年の謎でした。
これまで様々な学者が諸説唱えてきました。
▼サバンナで肉食動物から襲われないための目眩ましカモフラージュ説
▼縞模様で熱を調節し体温調節している説
▼群れのつながりや交尾などシマウマ社会生活説
いずれも科学的裏付けの薄い説得力に欠けるものばかりでした。
しかし、この度シマウマの長年の謎を解くかも知れない有力な研究論文が発表された。
シマウマのしま模様は、ツェツェバエなどの吸血バエを寄せ付けないためにあるとする研究論文が英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ(Nature Communications)に掲載された。
米カリフォルニア大学デービス校(University of California, Davis)のティム・カロ(Tim Caro)氏率いる研究チームが発表した最新の研究による。
(AFP)
<研究・実験成果>
▼吸血性のハエは、しま模様のある面を避け、色が均一な面に着地するのを好むことがこの実験で明らかになった。
▼ウマ科の動物に寄生する吸血性ハエの「アブ」と「ツェツェバエ」の2種族は、生息域がシマウマと地理的に大きく重なっている。これにより、シマウマとしてはこれらの害虫に対する防御策を講じる必要性が出てくる。
▼シマウマの血液はツェツェバエの体内からはほとんど検出されない。
▼ツェツェバエが媒介する「睡眠病」は、アフリカに生息する他のウマ科動物には広く見られるが、シマウマは他と比べてはるかにこの病気にかかりにくい。
以上のことからシマウマは吸血バエ対策で縞模様に進化したと考えるのが妥当だと思われます。
0 件のコメント:
コメントを投稿